ご挨拶

「Finding Balance」

写真: ルース・M・グルーベル

残念なことに、今年、わたしは庭づくりに失敗しました。毎年春に庭や鉢に新しい花を植えるのですが、今年は出だしが遅くなりました。庭仕事をやり終える前に日ごとに暑さが増してきましたので、ある夕方、蚊除けのスプレーをしっかりかけて庭へ出て、残りの花を植え、植物が元気よく育つようにと新しく買った肥料をやりました。始終虫が飛び回っていますし、花植えと草むしりでずいぶん汗をかきます。できるだけ早く終わらせたいことと、肥料をまたやる煩わしさを避けたいことから、それぞれの苗に新しい肥料をたっぷりやりました。そして、その夜は庭仕事をなし終えた疲れと満足感でぐっすり休みました。

翌朝、庭を見ますと、花に元気がありません。水をやりましたが、ますます哀しそうに見えてきます。さらに数日たちますと、鉢植えの花のほとんどが、そして庭に植えた花ですら、萎れてしまっていました。肥料をやりすぎてしまったのです! 花を元気にするどころか、やりすぎたためにすっかり枯らしてしまいました。

人も同じような経験をすることがあります。たとえどれほど健康的な食事でも食べ過ぎると病気や肥満になることがありますし、運動や勉強のしすぎが弊害を生むことがあります。何事においても、バランスが大切なのです。食事や運動を適度に行うこと、精神的な刺激を適度に受けることなど、鍛錬(discipline)と自由(freedom)の間のちょうどいいところを見つけることがとても重要です。

関西学院のすべてのラーニングコミュニティにおいて、心、身体、精神のバランスに重きをおく「全人教育」をおこなっています。また、ひとりひとりがもつ創造性や才能、思いやりを成熟させるため、鍛錬と自由の間のちょうどいいバランスを生みだそうと常に努力しています。そして、お子様を育む環境であるご家庭と学校の間にもいいバランスが保たれてこそ、子どもたちは自信をもって逞しく成長することができるでしょう。

最後になりましたが、関西学院の学生・生徒・児童のご家族の皆さまのご理解とご支援に深く感謝を申し上げますとともに、皆さまのお子様のご成長を心より祈っております

関西学院 院長 ルース・M・グルーベル Ruth M. Grubel

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